幻の教科書?

岡村忠生・渡辺徹也・高橋祐介『ベーシック税法 第3版』(有斐閣)の巻末に参考文献として『所得税法講義』が次のように紹介されています。同書の執筆者であることを差し引いて考えるとしても本屋さんで一度目を通しておきたいと思っていました。良さそうなら購入する価値はありそうです。ところが、本書はなかなか見付かりませんでした。

岡村忠生『所得税法講義』(成文堂,2007年)

所得税法を中心に,国税通則法及び国税徴収法の一部について,体系的に叙述した教科書。所得税を所得課税総論と所得課税各論に区分し,所得税全体を通じて重要な事柄と,各所得種類固有の問題を分けて論じている。コンパクトながら高い水準の教科書。

http://blogs.dion.ne.jp/88mitanihappy55/archives/6102031.html

同論文の注記を見ると、
岡村忠生『所得税法講義』35頁(成文堂2007)と書いてあった。

こんなの出てたか?

税務書籍及び税務と関わりのある書籍を積極的に購読・購入されておられる先生です。その方でも刊行されているのが分からなかったようです。

佐藤英明『スタンダード所得税法』(弘文堂)にも「岡村教授には、このほか、『所得税法講義』(成文堂・2007)という著書があります。これは所得税について200頁以上を割いたくわしい書物ですが、残念ながら一般には販売されていません」と記されています。一体、どうなっているのだろうと思っていました。

http://blog.livedoor.jp/nalsoft/archives/55166747.html
こちらのブログをたまたま読んでいましたら入手する方法が書かれていました。版元にダイレクトに依頼すれば『所得税法講義』が代引きで送られてくるようです。教科書として大学の授業に使われていることは確かなのですけど、どうして一般向けに販売していないのでしょう。不思議な感じがします。